出展者ご紹介:LIXIL出版

LIXIL出版。かつての名称、INAX出版よりも、今はこの新しい名前がすっかりなじみました。ブックフェスタに参加してくださるのは、今年で3回目になります。
LIXIL出版さんは、建築やデザインを中心としたさまざまなラインナップをお持ちですが、目玉は、なんといってもLIXIL BOOKLETシリーズ。会場のLIXIL出版さんのブースにたくさんのタイトルが並んでいる様子は壮観です。何冊も手にとっては食い入るように読んでいるお客様を、よく見かけます。
正方形に近いサイズのカラフルな造本、遊び心いっぱいのデザインが最初に目につきますが、なにしろテーマ自体がユニークですし、専門家にも門外漢にも手応えあるテーマの切り取り方の手際のよさも光る、唯一無二の貴重なシリーズと言えるのではないでしょうか。民俗学や自然科学、その他のジャンルにもテーマを広げつつ、それらが私たちの生活と実は深い関わりのあることを教えてくれます。
このシリーズは1986年スタートと言いますから、もう30年近くの歴史を持つわけです。企業の文化活動としては先駆的存在と言えるのではないかと思います。


今回販売するBOOKLETシリーズから、おすすめの2点をご紹介いただきました。

『鉄道遺構 再発見』
路線をネットワークとして俯瞰する視点で、廃線路になった後も新たな価値を付加された鉄道遺構14件を厳選。土木写真家・西山芳一氏による写真で、当時の路線図や古写真を交えながら、ダイナミックで機能美溢れる構造体の魅力を紹介する。また、なぜ残り活かされたのか、さらにはそこに至るまでの秘めたる物語も披露していく。
巻末の論考では、鉄道の第二の人生のありようを探るほか、景観として捉えた鉄道、また廃線路に関わる発見の楽しみなども語られる。鉄道ファンのみならず、多くの人々の琴線に触れる、鉄道遺構の色褪せない姿に迫る一冊。


『科学開講! 京大コレクションにみる教育事始』
幕末から明治における日本は、西洋科学を学ぶことに貪欲だった。京都大学の前身である旧制第三高等学校(三高/1889年発足)は、1869年に化学と物理の学校として大阪に開講した舎密局(せいみきょく)を始まりとしており、科学教育に力を注いでいた。本書では、三高由来の物理実験機器や生物標本をビジュアル豊富に展開、実験図や補足説明も加えながら紹介する。今では見慣れない実験機器からは、一体どんな原理・原則を調べる道具たちなのか、想像力をかきたてられる。近代科学が開花した、明治期の授業を教育道具をとおして追体験する一冊。

LIXIL出版  http://www1.lixil.co.jp/publish/